とりかぶと

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一名をカブトギクとか又カブトバナともいひまして漢字では鳥頭又は附子とかきます草で、秋になるとよく花屋が賣り歩いてゐることもあります。山や野原に生えてゐることもありますが、庭に植えられることもあります。莖の高さは三四尺になりまして、掌の様に分れた厚ほつたい葉をもつてをります。秋になりますと、莖の上の方に奇妙な形をした紫碧色をした花を澤山咲きますが、毒草の花と思ふせいか餘り善い感じのしない花であります。この花は外側にある花瓣の様に見えるのは五つの萼で、上の方にある一つの萼は帽子の様になつて上を被ふて居つて、ほんたうの花瓣は二つありますが、之は小さくなつて萼の中の方にあります。昔はこの根から採った毒素を鳥頭といつて激毒物として使用したものです。それ位この植物は根に毒をもつて居るものです。然し莖や花、葉等には毒素はありませんから花屋さんがいぢつても、又それを買つて取り扱つても餘り心配なことはありません。

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