せんにんさう

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一名ハコボレ、タカタデなどいつてゐる。草で、これも毒草です。これはよく野原や、道端などに木にからまつて生えてゐる蔓草です。同じ場所に同じ様に木や竹にからんでゐる蔓草に忍冬といふのがありますが、之れは木ですからすぐに分ります。これでこの草は非常に長く伸びるもので、葉は三つか五つの小さな葉から一枚の葉が出来て向ひ合つて出てゐます。葉の色は餘り濃い色でなく、むしろ黄ばんでゐます。秋になると葉と茎の間に白い花びらを四つもつた花が咲きます。一寸断つておきますがこの草の白い四つの花瓣は實は花びらでなく萼が変形したもので、全く花びらを持つて居ない花なのです。この萼は花が開くとすぐにちつてしまひます。萼が散りますと、まんなかにあるしべ(雌蕊)は長く伸びまして白い毛になります。この草は全体に毒分を含んでをります。然し餘り美しい草でもありませんから子供等でもそんなにもてあそぶこともありますまい。

せんにんさう

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