クララ

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一名クサエンジユといひまして漢名を苦参とかきます。山や野原殊に河端の土手等に生へてゐます草で、年々舊根から新芽を出し三四尺に育ちます。葉の様子は丁度エンジュの葉によく似てをりますがこれは草ですから柔らかそうなところがあります。六月頃から茎の一番先に花の穂を出しましてエンドウの様な形ですが、上の花瓣はエンドウほど大きくなく又はでいにそり反らない黄色な花を澤山に咲きまして後細長い莢がなります。之れも有毒植物の一つですが、この毒は反つて農作物の害蟲を殺すのにたいへん有効なもので、つまり蟲類に有毒なものでありませう。然しそれ位ですから決して人間には無害といふことは出来ませんからご注意下さい。害虫を駆除しますのには茎も葉も實も一しよくたにして煎じ出し、其の汁をまけばよいのです。それからこの草の根を乾しておいて煎じ出した汁で疥癬や田蟲を洗ふと不思議に効能があるものです。

クララ

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