どくうつぎ

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ドクウツギ科

薬用植物第三表(有毒篇)

本州中部以北及び北海道の山野に多く自生する高さ2-9尺の灌木で、全株無毛。枝は方柱となり、葉は無柄圓形卵形或いは卵狀被針形で鋭尖頭、明瞭な葉脈が3行ある。雌雄雜家である。總狀花序は腋出し、雌花の穂の基部には圓形葉がある。萼片は5枚で宿存生、瓣片も亦5枚、肉質で花後肥厚し果實を包む。雄蕊は10本、花絲は毛狀で挺出する。果實は7月球形紫黑色に成熟する。花期は4月で葉に先立つて開花する。本種の各所にコリアリアミルチン以下数種の猛毒性成分がある。中毒症状としては麻醉、昏睡、発作的痙攣、呼吸促迫、嘔吐、流涎等がある。本種は河邊等に多く、果實は美麗なため小兒の誤食する事多く、中毒は薬草中最も多い物である。治療法は過マンガン酸加里液で胃洗滌をし、硫酸アトロピンの皮下注射等である。

どくうつぎ

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