どくぜり

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繖形科

薬用植物第三表(有毒篇)

本邦にては樺太より九州に到る各地の濕地に自生する高さ3-4尺の多年草である。莖は中空管狀にして、葉柄及び節は紫色を帶ぶ。葉は2-3囘羽狀全裂し、裂片は略々披針形鋭頭鋭鋸齒緣、花は頂上、又は葉と對生し、複繖形花序に着生し白色、萼片は卵形、瓣片は倒心形にして先端は内曲する。果實は稍々圓形且つ壓扁である。地下には竹節狀の地下莖を有し、この根莖は屢々園芸用とされる。本種の全草中にはチクトキシンと言がれるアルカロイドを含み、此ものは猛毒性にして本種を食すと流涎、呼吸困難、痙攣を起し、遂に呼吸静止を起して死亡する。これの治療法は胃洗滌を行ひ、又は吐剤を用い硫酸アトロピンの皮下注射等を行ふ。セリと誤って中毒する例が少くない。

どくぜり

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