はしりどころ

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ナス科

本州中部以南及び四国の山陰地に自生する多年草で、高さ1-2尺、全株無毛。莖よりの分枝は疎生し、葉は楕円形又は長楕圓形鋭尖頭狭脚となり、不齊鋸齒緣をなし有翼柄に移る。花は細梗を有し帶紫黄褐色、単立する。萼は鐘形不齊5齒緣で、花後成長して果實を包むに至る。花瓣は筒状鐘形で5裂する。根莖は巨大で横走分岐し、結節狀をなして居る。長野、群馬、埼玉の諸縣でこの根莖を集めて乾燥し薬用のロート根として居る。之等は野生品であるが、栽培も有望である。成分はヒヨスチアミン、アトロビン等のアルカロイドを含んでアトロピンの製造原料とし、又は鎮座、鎮痛薬として喘息、神経痛、胃痛等に用いるロートエキスの製造に供せらる。薬草として重要なものの一つである。

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