ヰのこづち

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ヒユ科

本邦全土の山野に自生する高さ3-4尺の多年草で、莖は4稜を有し、節の部分が梢々高くなって居るのでフシダカとも稱せられ、生薬名を牛膝と言われる。葉は3-5寸の楕圓形で鋭尖頭鋭脚をなして居る。穂狀花序を頂生又は側出し、夏緑色の小花を開く。萼片は5で線狀披針形、その中少くとも3は先端が鈎狀になって居る。雄蕊は5.この果實はよく衣服等に附着するので知られて居る。薬用には此根の乾燥したものを用いるが、其の大部分は奈良県、徳島県に栽培したものを用いる。之は4月末播種し、開花期に地上1尺位の所で刈り取り、11月に採取する。長さ2尺位の多数の根から出来て居る。支那からも輸入されて居るが、支那のものは概して長い、之は濕地に栽培すると長くならぬ。成分は今日知られて居るのは加里が多いことで、利尿剤、強壮劑、又は通經劑とされて居る。

ヰのこづち

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