うつぼぐさ

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唇形科

本邦全土の山野に自生する高さ1尺以下の多年草で、全株短毛を帶びて居り、莖は方形である。葉は長柄を持ち長卵形乃至被針狀で全緣或は齒牙緣、稀に羽狀中裂の事もある。花輪は6花で円柱狀の穂狀花序をなし長さ1-2.5寸なるも、栽培品にては5寸位となる。苞は卵狀心形で毛緣をなして居る。花には2型があって両性花は大きく、雌性花は小さい。萼は鐘状唇形であり、花瓣は萼の倍の長さを有し濃紫色又は淡紫色で、上唇は直生全緣であるが、下唇は3裂して居る。有効成分は今日尚不明であるが、この全草を乾燥したものを夏枯草と言ひ利尿剤にして居る。支那産の滁州夏枯草と言うのは殆ど花穂のみから出来て居るが、之は生育時莖が甚だ短い爲であるが、本邦産のものでも花穂のみを集めたものもありこの方が上等品とされて居る。

うつぼぐさ

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