きささげ

トップページ高知県の観光植物図鑑薬用・毒物植物図鑑>きささげ

ノウゼンカズラ科

支那の原産なりと言われるも、本邦古來雷を避けるとて庭園に植ゑられ、又現在河原等に自生する落葉喬木にして、葉は長柄を有する廣卵形にして、多くは三つに淺裂して居る。花は圓錐花序をなして多數が着き、鐘状斜心形淡黄色で内面に紫色の斑点がある。雄蕊は2本は花筒の下側に着生し、他の2本は假雄蕊になって居る。果實は長さ1尺に及ぶ蒴となり、熟すれば黑褐色となりその中に扁平樋狀で長い白色の光澤ある毛茸の密生した種子を多數持って居る。薬用にはこの果實を乾燥して利尿薬に使うが、其の有数成分としては未だパラオキシ安息香酸なるものが発見されて居るだけである。この他に良く似た木にアメリカキササゲ又はタウキササゲと言った様なものがあるが、之は北米の原産で果實は前の物程長くなく又太いので区別される。昔はキササゲの幹や皮が薬用にされたと言はれるが今日では使われない。

きささげ

高知の河川へ戻る  高知県の観光へ戻る 
植物図鑑へ戻る 四国の観光へ戻る
牧野富太郎植物図鑑へ戻る