をけら

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キク科

本州、九州の山地に自生する多年草。全株無毛で高さ2-3尺となる。葉は互生し長柄を持ち刺尖鋸齒緣で、莖の上部の葉は卵狀楕圓形の単葉なるも、下方のものは三つに深く割れ、又は3-5片の複葉をなす。頭花を着けるが、之は半球狀で高さ1寸位、總狀花序で其外總苞片は魚骨樣を、内總苞片は長楕圓形をして瓦状に竝ぶ。小花は總て筒狀花で花冠5裂す。地下に大きな地下莖があり之から根が出て居るが、この根莖を唯乾かしたものを蒼朮、その外側の皮を剝いて乾かしたものを白朮と呼んで居る。それらの成分は揮発油であって特有な臭があるので漢方では芳香性健胃薬として使ふ。又屠蘇の中にも入れると言ふ事である。又これを燃すと特有な臭がするが濕気を拂ひカビが生えないからと言ふので呉服屋等で梅雨の前に倉庫で燻蒸に使はれる。長野県、茨城県、東京都等で採集して居る。

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