のいばら

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バラ科

本邦各地の山野に自生多き小灌木で刺を有し、葉は羽狀複葉、小葉は5-7對あって倒卵形又は長楕圓で鋸齒緣である。下面には毛茸を有し、上面は光澤を持って居ない。花は直徑6分位の白色花瓣5枚を持ち房狀花序になって居る。豌豆位の大きさの球形の果實が生じ熟すると赤色となる。これによく似たものでは山地、海岸等に葉の表面に光沢のあるテリハノイバラと言ふものがあって混同して用いられるらしい。此果實を、或いは種子のみを集めたものを営實と言って、その中にムルチフロリンと言う激しい下痢を起させる成分があるので、漢方では峻下剤及び利尿剤として用いるが、量が多いと激しい下痢をするから注意せねばならぬ。この植物は又園芸上他の種類のバラの接木の臺としての用途が多いものであり、外國にも相当種子が輸入されて居る。

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