たにそば
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原野に自生することあれども多く渓間等の濕地に生ずる草本なるを以て、此名を得たるものなるべし、莖は初め地に臥し、後漸く頭を擡げて立つ、丈け凡そ一尺許りにして分岐多く、全體淡綠色にして微紅を帶ぶ、葉は其本濶くして末尖り、其脚は漸次葉柄に流れて、其境界判然せず、葉柄の基部は耳形をなして莖の一部を擁す、夏秋の候、帶紅白色の小花を梢葉腋に攢簇す。
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