ムベ

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(アケビ科)

暖国の山野の林中に生じる常緑のつる性灌木。葉は長い柄があって互生し、5〜7個の小葉から成る掌状複葉で、おのおのの小葉は先の尖った楕円形で厚くてなめらか、裏は白く見え、網の目のような細かい脈がある。5月頃、新葉のもとから花を出す。白色またはクリーム色にやや淡紅紫色のぼかしのある3〜7個の花を下または横向きに開く。花にはがく片6枚がけで花弁がなく、雌雄同株、雌花は雄花より数が少ないが大きく、雄花には6本の雄しべと雌しべの跡とがあり、雌花には3個の子房の他に不完全な雄しべがある。果実は紫色で卵円形を呈し、果肉は白くて甘いことはアケビに似ているが、熟しても裂けない。

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